「帰るぞ」
相変わらず冷たい口調の一海さん。
一海さんが私の腕を掴んで立たせてくれた。
まだしっかりと足に力が入らず、フワフワした感じ。
掴まれてる腕を離されたら倒れてしまうかもしれない。
「あ、うん……」
私は一海さんに腕を引っ張られるように伊織さんの部屋を出ようとした時、伊織さんの方を見た。
伊織さんは、ベッドに仰向けのまま何も言わず動こうとしない。
そんな伊織さんを見て、急に悲しくなってきた。
でも何て声をかけていいのかわからない。
私は一海さんに腕を引っ張られ、部屋の外に出た。
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