“ガチャ” ドアが開く音がした。 「何してる!」 あの声は、一海さんだ! 助けに来てくれた……。 体が急に軽くなった。 伊織さんは私の横に仰向けで転んで、ボーと天井を見ていた。 私は急いでベッドから下りた。 髪はグチャグチャ。 顔は涙でグチャグチャ。 着物は着崩れてヨレヨレ。 胸の部分を手で押さえて、私はその場にしゃがみ込んだ。 足の力が抜け、立ち上がる事も出来ない。 ただただ呆然として、その場にいる事しか出来なかった。