桜の木の下で…―運命に導かれて―





「美乃はなぁ……アイツを愛しているんだ。俺のことなんか、ただの兄貴としか見てないんだよ!」



伊織さんが大声で喚いた。



「俺は……アイツが憎い……。西園寺一海が憎い……」



突然、伊織さんが私の体に覆い被さってきた。


私の体をギュッと抱きしめる。


ちょっ!ちょっと!



「伊織さん、止めて?」



マ、マズイよ……。



「キミは……俺の気持ちがわかると言った……」



私の耳元で伊織さんの低い声が響く。


体がゾクゾクする。


伊織さんの気持ち、わかるよ。


叶わない恋をしてるから……。