桜の木の下で…―運命に導かれて―




伊織さんの部屋は2階にあるらしい。


共倒れにならないように何とか2階に上がった。



「あら?お兄様、どうかされたの?」



部屋から美乃さんが出て来た。



「お酒に酔われたみたいで……」


「そう……」



美乃さんはそう言って、また部屋に入って行った。


美乃さんの入った部屋の中に、一海さんもいるのかな?


あの部屋の中で何が繰り広げられているんだろう……。


胸が更に“チクチク”痛みだした。


ダメダメ!変な想像しちゃ……。



「伊織さん?お部屋どこですか?」


「突き当たりの部屋」



廊下の突き当たりの部屋の前まで行き、部屋のドアを開けた。