「桜子ちゃんは何歳?」
「へっ?」
さっきまで夜空を見上げていた伊織さんは、バルコニーの柵にもたれ掛かっていた。
「16歳」
「16かぁ……。学校は?」
学校……。
本当は高校に通ってるけど……。
事故に遭いそうになって気付いたらこの時代に迷い込んでました。
なんて言って信じてもらえる?
絶対に信じてもらえないよね。
不思議ちゃんに思われるのがオチ。
「西園寺家で働いてるから行ってないとか?」
なかなか答えない私を見て、伊織さんが言った。
「あ、はい。そ、そうなんです……」
私は“アハハ”と笑いながらそう言った。



