私の彼はお父さん!?

指にもびっくりするぐらいごつい指輪が付いている。

ブレザー無し。ブラウスははだけネックレスもじゃらじゃら。


腰パン。


眠たそうな瞳に、口には棒付きキャンディ。


『不良でしょ! 』


指さし仁王立ちになって言うと何が可笑しいのかそいつはゲラゲラ笑いだした。

『あんた…面白い…な』


くくく、と肩を震わせまだ笑ってる。


『…』


『この学校の生徒? 』


『うん…』


『俺の事知らない? 』


『知らない…』


『俺もそこまで有名じゃ無い…って事か』


そうかそうかと嬉しそうに頷くとそいつは言った。


『俺、隆幸 』


『たかゆき? 父さんと一緒の名前だ』


全然似てないけど。


『あんたの父親と同じ名前…運命感じね? 』


ずいっ、とそいつが迫る。