私の彼はお父さん!?

隆幸の広い部屋のソファーに座り考えてた。


私は今まで大人の父さんしか知らなかった。真面目で完璧で妻バカの。


でも父さんだって昔は私と同じ15歳だったんだ。


失敗だってするし完璧なんかじゃない。知らず知らずの内に隆幸に大人の父さんを重ね合わせてた。


私だってこの世界に来る前に酷い事言った。


そうやって間違えながら大人になっていく…晃さんが言ってたな。


謝るのは私の方だ。


きっと沢山傷つけた。


少し前まではもう大人になったつもりでいたけれど、やっぱり私はまだまだ子供なのかも知れない。


時刻は深夜2時。


『隆幸、ごめんね』


フカフカの背もたれに頭を預け、目を瞑ると『ごめんな』って謝る辛そうな顔が目に浮かんだ。


私は、後悔してばかりだ。