私の彼はお父さん!?

私の胸の中はぐちゃぐちゃだ。


自分でどうしたいのか分からない。


隆幸を追い掛けたい気持ちと許せない気持ちが拮抗してる。


後から後から涙が出て止まらない。


『うー、っ』


『霧、座りなさい』


思いの外穏やかな声が頭上から聞こえ、その場に座り込むとハンカチを差しだされ、続けて晃さんが言った。


『貴女も坊っちゃんも15だ。まだまだ若い』


『?』


意味が分からず見上げる私。


『若い内は沢山の間違いを犯すものだ。それを諌めるのが大人の役割』


『…』


『坊っちゃんはもう自分の間違いを分かっておられる…しかし、霧…お前は? 』

『私の…間違い? 』


『ああ』


私、何か間違えた?