私の彼はお父さん!?

『霧様、そんな…』


中庭の綺麗な花壇。


メイドさんが草むしりしてるのをしゃがんで手伝ってる。


『だって朝食も食べさせて貰ったしする事ないんですよ』


『でも…』


『お願いします。なんか手持ちぶさたで』


そう言って無理矢理頼み込んだ。


最初は困ってたメイドさんも一緒に作業しだすと色々話してくれて割かし早く終わっちゃった。


『霧様、ありがとうございます』


『ううん、楽しかったです』


丁寧にお辞儀するメイドさんに手を振りベンチに座る。


『綺麗だぁ…』


薔薇と季節の花が采配良く植えられ、見ても飽きない。


日差しはぽかぽか。


静かな鳥の声。


凄く…気持ちいい。


隆幸、早く帰って来ないかなぁ…。