『…ふぅん…そんなに似てる? 』


『うんうん』


こくこく頷くと。


『まぁ、いいや。送ってくわ、家どこ? 』


…まずい。


そして10分後。


『だから大丈夫だよ』


『送ってく! 夜は危険がいっぱいなんだぞう! 』


あのウサみみ死神が言ってた。あんまり親しい人と関わるな…って。


だから離れなくちゃならないのに隆幸(つまり父さん)は送ると言って聞かない。


『っああっ! 強情だな! 家は何処だよ! 』


『無いよ! 』


…あ、言っちゃった。


『俺に似てる親父さんは?』


『あ、や…居るんだけどこの世界には居ないっていうか…なんというか…』


沈黙。


『そ、いう事で、それじゃさよな…』


『霧…お前猫だろ』


『は?』


どしたの? 父さん?