私の彼はお父さん!?

『霧さんは屋上から落ちて死ぬはずでした。そしてお父さんも3日後、精神に異常を来します』


『はあっ! あたしが死んでなんで父さんがっ』


『なんで、って』


そんな事も解らないのか?
みたいな顔がムカつく。


『余程悲しかったんでしょ』


『あたしは自業自得だからともかく、父さんが…』


そんな…でも、


『あたし生きてる、よね? 』


ウサみみが再びしおしおと萎びた。


『僕が失敗したんですよ…魂を刈る時緊張し過ぎて20年前の異世界に貴女を連れて来てしまった。鎌、使い慣れてないからで、僕の腕が悪い訳じゃ…』


『話反らさないで! じゃ、この世界は過去なの? 』


『正確には【幾つかある過去の】一つです』


『?』


『未来は一つではないように【過去】にも色々な【過去】があり一つ一つ独立しています。貴女はその中の一つの過去に来てしまった』