次の日の朝 目が覚めた時には竜は消えていた
残されたのは 竜の温もりと 一通の手紙だった




―遥


こんな遠くまで 会いに来てくれてありがと
俺 女はみんな同じでつまらない生き物だと 思ってた

だけど 遥 オマエに出会って女って 面白いと思った

オマエを愛してる



俺は帰れない…
帰らない


原田に聞いたと思うが 俺は車で事故したんだ
相手は女手ひとつで子どもを育ててる 女だった
事故した時は意識がなくて ダメかもしれないって医者に言われた。だけどその人 子どもの為に必死で生きようとしてるんだ

俺 見殺しには出来ない

その人と子どもの為に 俺は一生かかって償う

だから ごめんな


オマエの所には 戻らない


俺の事は 早く忘れろ

勝手ばっかで 悪い