車の中は 煙草のニオイと芳香剤の香りで充満していたけど 不快ではなく むしろピッタリだった

窓から入ってくる夜風は 最高に気持ち良かった



車で20分ほど走った所に 竜のアパートはあった

古いアパートの2階の一室に 竜の部屋はあった
表札には 田畑星也と書いてあった


その名前が 竜の本名だと知ったのは だいぶ先になってからだった