田舎大国ローズモアの端のまた端にある、ナモナキ村の近くには、まるで幽霊でもいるようだと村人に噂される中くらいの城がございます。

深い森に囲まれており、コウモリが住み着いて どこからか猫の泣き声なんかがする『いかにも』な城。
それが私、フリル・フリリアンがお仕えしているお城でございます。

城の主様の為に申しますが、中くらいの古臭い城とはいいましても、貧乏ではありません。
私、フリル・フリリアンはガッポリ給料はいただいております。

・・・・・・別に無理に旦那様からむしりとっている訳ではございませんよ?

・・・・・・・・・・・・。
気をとりなおして。
私がお仕えする旦那様は世間でいう『魔王』様でございます。

魔王様は昔、信じられないような残虐の限りを尽くしたそうですが、100年以上前に色々と面倒になったらしく田舎にお引っ越しなされました。
今では立派な『ひきこもり魔王様』です。
面倒になった理由は色々あったそうですが・・・・私はメイドなので存じません。

ってか興味ありません。


さて、魔王様を起こす時間になりました(昼過ぎだけど)。

今日もお仕事頑張ります!