sideきょう


揺らがない眼差しのゆいに俺は焦った。


「どうしてだ?…雪子を殺したらゆいは楽になれるのか?違うだろ!!」


「違いませんよ、先生。あたしはずっとこの日を待ちわびて生きていたんです。

これは、雪子ちゃんへの復讐じゃなくて…。


雪子ちゃんっていう存在を消したいんです。

あたし、雪子ちゃんが生きている限り、ずっと狂ったままだと思うんです」




「人間、忘れることも大切なんだ…。止めろ。雪子を殺してもお前は変わらない…変われない」


「忘れられるワケない!」