短編:クローバー




マウンドに目を向けるとアイツは私以上に悔しくて悲しくてみんなに申し訳ないような顔をしていた。


そんな彼を見て私の心に積もり積もった悔しさはパーっと消えて、今すぐ彼のそばに駆け寄りたい衝動に駆られる。



アイツはしばらくの間前を見つめてから屋根の下へ戻っていった。