――――ガラッ。

ドアをあけるともうたくさんの人が席に着いていたり、
中学からの友達同士で話していたり、人それぞれ。
出席番号順とかじゃなくて自分の好きな席に着けるらしい…。自由だなあ。
座りたい席NO.1であろう窓際の1番後ろの席が空いていた。
(なんで空いてるんだろう…?)
なんて思いながらもその席を選ぶ。
すると、前の席の子が話しかけてきてくれた。
「私、藤堂なぎさ。なぎって呼んでねー。」
「私は大崎璃瑚だよ。」
なぎと話していると隣に男の子が座った。
「あ、さっきの。えーと、圭大君。」
「さっき会ったばっかなのに忘れるの早ッ。」
「あはは、ごめんね。」
「いいよ、ってか呼び捨てでいいから。俺も璃瑚って呼ぶし。」
「了解!」
「あ、なぎいたんだ。」
「何それー。あんたこそ、幼馴染を忘れんなあ!」
「えー!なぎと圭大って幼馴染なの?」
「まあね、ってか担任まだ?」
「ホントだね。ん、3・2・1…」
その瞬間担任が教室に入ってきた。
「璃瑚すげー。(笑)」

―――――――入学式終了

「はあ、だるすぎだしー。」
「なぎ寝てなかった?」
「え!?ばれてた?」
「うん(笑)そういえば圭大は?」
「なんか先輩に呼ばれてるんだってさ。」
「ま、まさか。もう目を?」
「違うよー。近所に住んでる仲の良い先輩。」
「なーんだ。」
するとドアが開いて圭大と…後ろに誰かいる?
「ああ、璃瑚。この人知ってる?」
圭大の後ろからひょこっと顔を出した人。それは…
「あ!鈴谷先輩!朝はありがとうございました。」
「いやいや、いいんだよ。」
「お前慎太郎君にも迷惑掛けたん?」
「あはは…。」
「まあ、いいよ。ってか部活決めた?圭大は野球だろ?」
「当たり前だし。」
「私は、バスケ部のマネージャーしようかなとか考えてます。」
「まじ?俺バスケ部なんだよねー。」
「あ、そうなんですか?じゃあ決定ってことで!」
「了解!監督に言ってくるーっ。」
そう言って鈴谷先輩は走って行ってしまった。