「どうして……?」

 ミカは呆然と、透明の囲いに入れられてつぶやく。

 円筒形の、強化プラスチックで出来た細い空間。なのに、この部屋はとても広い。

 広い部屋に、わざわざ円筒形の囲いを設置したような感じだ。しばらくすると、向こうのドアから誰かが入ってきた。

「!? ベリル」

 ミカを確認したベリルは、にこりと笑った。

「ようこそ不死者。初めまして」

 女の声が部屋に響く。見回すと、3mほど上にある部屋を見渡せるように、造られた足場に女が立っていた。