MIXture☆special



こうして会うと、あたしの話を聞いてくれて。



特に受験の悩みを話すと、いつも慰めてくれた。




それだけで…、あたしはすごく救われたの。



不安な気持ちが、一気に吹っ飛んじゃうくらい――






でもね、それだけじゃなくて。


拓海の中学の事とか、色々と教えて貰ってた。



拓海の通う中学に、受験をするから・・・





こうして話し始めると、話題が尽きないほど。



拓海のコトが知りたくて、仕方がなかった。


もっと…、もっと――




すると・・・・




「なぁ、蘭・・・

久々に二人で、外の空気でも吸いに行こうか?」



突然話を切り上げると、拓海が立ち上がった。




「えっ…、でも・・・

もう遅いし、きっとママも怒るよ?」


「ハハ、大丈夫だって!

それにいつもの所だから、すぐに帰れるよ。

ほら、コート羽織って行くぞ!」


「う、うん・・・」



いつも着ていた、ダッフルコートを手渡されて。



それに身を包んでから、2人で出て行った。