「わぁ、久しぶりだね?

全ー然、来てくれなかったしぃ!」



あたしは椅子を立って、拓海の元へと駆け寄った。




「あぁ…、ホントごめんな。

学校の事とか、色々あってさ・・・

蘭のことは、ずっと心配してたんだけどね?」


そう言って、また優しい笑顔をくれたあと。



ポン・ポン――

あたしの頭を、大きな手で撫でてくれる。




「蘭、寂しかった?」


「・・っ、うん」



イジワルな笑顔で、そう尋ねてきても。


あたしの返事に、また優しい笑顔に戻る。





いつも、いつも・・・


拓海の笑顔と優しさが、あたしの元気の源なの。





このドキドキが何かは、分からないけれど。



でも、こんな風に鼓動が早くなってしまう。




話をするだけで、嬉しくなってしまうのも。



会えなくて、寂しいって思うのも。





そんな気持ちは全部、拓海だけだよ・・・?