朝、いつも通りに起きた。朝の4時。
早いけど、準備しなきゃ………って。
もういいんだっけ。
「…でも起きなきゃ」
溝川に世話になっているんだ、何かしなきゃね。
まず何か作っておこうかな?

リビングに入ると、溝川がベランダで、コーヒーを飲んでいた。

「ん?早いねぇ」

「溝川さんこそ…」

遅く起きてると思ってた。忙しそうな人だから。

「あー、一緒に皆の作らない?」

「作ります」

エプロンを借りて、台所に立った。
この人でも作るんだ。
外食だけかと思ってたから、意外に思った。

「サンドイッチ作ろっか♪」

ニコニコしながら、作りはじめた。
出来上がると…意外過ぎて、言葉が出ないよ。

「よし、出来た出来た」

嬉しそうに言った溝川を見上げた。
この人って意外な所ありすぎでしょ。

「惚れた?」

「さて、そろそろ起こしてきます」

二人を起こしに行った。またそんなベタな言葉。

惚れた?惚れてません。誰が惚れるもんか。
世界で、あんたしか男がいなくても自分は絶対に、あんたを選ばないから。

「要、美依。起きな」
「…なぁー」

要が寝ぼけながら自分に聞いた。

「キャベツとレタスってー…」

同じとでも言いたいのか?違うからな。馬鹿でも、それくらいは分かってほしい。

「プールで泳ぐのか?」

…は?
プールで泳ぐ?
…馬鹿かっ!!何がキャベツとレタスが泳ぐだ!
本当に、頭いかれてるね。
精神病院に連れてかなきゃ。