先生×自分

「遊ぼうよー」


「……皆は?」


「大丈夫。穴に落ちただけだもの」



平然と言うこの子供に、少しだけ…。




「私と遊んでくれるかな?」




振り返ると、貴志さんが…いや、お父さんがいた。

あれ?二人いない気がする…


「貴志!!お前も~…落ち」


「やめて!」



自分が叫ぶと、驚いた顔をして泣き出した。

まさか、こんなことで泣くとは…


「た、貴志の馬鹿ぁぁぁ!」


自分に抱き着いてきた。

仕方ないから、しっかりと抱きしめた。


お父さんはちょっと複雑な顔をしていたけれど、どこか嬉しそうにもしていた。


「た、た、た…貴志のっ、うっ…くっ……ば、馬鹿ぁ!」