先生×自分

「………ここだ」


無我夢中に走って、やっと見つけた。


この扉を開ければ…待ってるんだ。
二人が。


勢いよく開けた。
一瞬だけめまいがした。


「……あ、お姉さん。いらっしゃっい!」


子供だ。

あの電話の……声。


「二人は?」


「おじちゃん達、馬鹿だから、穴に落っこちたの」


ニッコリ笑う男の子。

ゾクリとした。



「荒山っ!」


「……は?」


「こいつが荒山です!さぁ、取っ捕まえて…」


あ、あ、あ、あ…?

荒山?

まさか!
こんな子供が爆弾なんて無理に決まってる!


男の子は、泣きそうになりながら赤いボタンを持っていた。


「それは?」


「天海は、穴に落っこちろ!」