「…ん?」

目が覚めると、隣に要がいなかった。


寝ぼけて、どっか行ったのかな。

起き上がって、部屋を出た。

あの馬鹿、どこに行ったんだ?

うろうろしていると、自動販売機で水を買って飲んでいた。

「要ー?」

「ん。おお、南」

優しく微笑む要。
何か違うなぁ。

自分も水を買って、要の顔をマジマジと見た。

いつもなら、ふざけて抱き着いてきたりとか…

「要?」

「なぁー」

要は水をテーブルに置いて、自分の腕を引っ張った。

「どこ行くの?」

「秘密」