先生×自分

「宮沢さーん!」

追いかけてこないでよ。もうこの人、嫌いになってきた。

「何です?」

「人妻でも私は…あなたが好きです。だから…友達からでも」

何で?ため息をついて、どうしようか考えた。

「自分をどこで知りました?」

「あなたが私を助けてくれた時です」

助けた記憶がないんですけど…

「そうですね…あなたが高校生くらいの時に」

「んー…あ」

思い出した。近くの川を散歩してた時、傷だらけの人にハンカチとか渡した気がする。

…曖昧だけど。

「それ以来、あなたを忘れられなくて」

怖っ。忘れて下さい。今すぐにでも忘れて下さい。