しばらく、裕太は黙っていた。 『どうしたの』 『―いや、緊張して…』 『どうして?私に緊張するなんて、変なの。そういえば、仁志だけどね、ようやく真面目に就職活動する気になったみたい。良かったわ』 『あいつの話はやめてくれ』 裕太が珍しく真剣な顔で夏実を見た。 『―裕…?』 『1年の頃から、ずっと夏実のことが好きだった。僕と付き合って欲しい』