キャプテンでキャッチャーでもある仁志とピッチャーの裕太はいつも二人だけ残って練習をしていた。 そして二人は昔からの親友だった。 夏実は二人の練習を眺めているのが好きだった。 こうして夏実の帰りが遅くなると、いつも3人で帰っていた。 今は県大会決勝戦が控えている特に大事な時期で、仁志はピリピリしていた。 『1年の奴等に手伝わせればいいんだ。あいつら先に帰りやがって。後でヤキ入れてやる』