大学病院は大きく、しかも人がたくさんいた。

外来受付には異様な込み具合で、番号札を持って順番待ちをしている。

幸い、神経内科にはあまり人はいなく、けれど近付くに連れて、夏実はどんどん気持ちが萎えていった。

入院患者とすれ違うと、精神病の人が多く、自分も同じ部類の病になるのかと思うと、やはり気持ちが沈んだ。

無理しないで仁志についてきてもらえば良かった。

けれど、それでは何も変わらない。