夏実は料理が得意だった。 仁志も手伝ってくれたが、ほとんど感心して夏実の手ほどきを見ていた。 自分でもこんなに手際良く作れるなんて少し驚いた。 「ウマイ、最高だよ!」 仁志は笑顔で肉を頬張った。 「本当に?良かった。役に立って」 「何言ってるんだよ。お前も食えよ!ほら、ワインも!退院祝いなんだから」 正直、肉はもうどうでも良かった。それよりもっと仁志の食べている姿を見ていたかった。 私は彼のこの笑顔を見ていることがとても好きだ。