久しぶりの親友との会話は楽しく、昔に戻った気分だった。 彼女は留学していて、つい最近、日本に戻ってきた。 彼女は変わらず、夏実も嬉しかった。 どれくらい話していたのだろう。 部屋が暗くなっていたことに気が付いた。 『もうこんな時間。じゃあ、そろそろ切るわね』 『夏実、お幸せにね』 受話器を置くと、夏実は驚き声をあげた。 裕太が帰っていた。 『―びっくりした…ごめんなさい、長電話しちゃった』 裕太は無表情だった。