夏実は仁志の手にお守りを渡し、恥ずかしさを紛らわすため、ボールを片付けた。 『明日、晴れるといいね!』 『夏実』 『え?』 『サンキュ。すげー嬉しい!』 そう言い、顔をクシャクシャにしながら笑い、夏実の頭を撫でた。 『あのさ、明日試合が終わったら、話があるんだ』 『え?何?』 『明日になってからだって』 『何でよ。気になるじゃない。今言って』 『うるせえな、帰るぞ』