『お前ら二人で会ってたんだろ?!俺を裏切りやがって!』 テーブルを足で蹴飛ばした。 もはや裕太ではなかった。 彼に何かが憑依したに違いない。 憑依したものが自分を罰しているのだ、そう思った。 裕太は夏実に近付き、震える夏実の髪を掴んだ。 そして首を絞められた。 ―苦しい。 殺される。 『―お前は俺のものだ。あいつなんかに渡さない』 『―ゆう…くる…しい…』 裕太はようやく力を緩めた。