『今日は何か予定は?』 『式場の確認と、検診よ。帰りに実家にも寄るわ』 『分かった。昼間連絡するよ。検診の状態も気になるし』 『うん、行ってらっしゃい』 今までと変わらず優しい裕太だったが、夏実の行動を確認する様になっていった。 今はまだ完全には信頼してくれていないかもしれないけれどきっと時間が解決してくれるだろう、そう思っていた。 検診が終わり、実家に向かう途中、携帯が鳴った。 車を止め、慌てて受話器を取った。 『もしもし、裕?』 『―夏実』 心臓が高鳴った。 『―仁志…?』