―眼が覚めると、白い壁に囲まれていた。

消毒液の匂いがする。

「―大丈夫か?」

側にいた男がそう言った。

「今、担当の先生を読んだから」

足が動かない。

身体もあちこち痛い。

動くと激痛が走った。

「気付きましたか?」

先生と呼ばれる人が走って来た。

「あの…ここは?私、どうして…」

「ここは病院だよ。事故でここに運ばれて来たんだ。今、ご両親も来る」

最初に側にいた若い男が言った。