あの総務に行き、高辻さんに名前を聞かれた時は本当に良かったと思ったけど…



総務の社員さんみんながびっくりするから、もう雰囲気に耐えられなくなって総務を出た。



あたしってそんなに変わったのかな?なんて思いながらエレベーターを待っていた…



時は過ぎて、今はもう定時時刻。 



昨日までは会社の今月の支出費と収入費を数えるのがとてつもなく大変だったから、定時には帰れなかった。



それで、みんなで久しぶりに飲もうって言ったのに…由梨も妃奈乃も彼氏とデートだって…



うらやましいな…あたしに彼氏なんてもっての他だし…



チン



そんな快活な音を鳴らして止まったエレベーター。



その快活な音、今のあたしにとっては…憂鬱な他ないよ。