先輩★内緒の片思い

お礼を言いかけた私は、先輩の顔を見て、ゆるめた頬を再び引き締めた。



……なんか怖い。


先輩、怒ってる?



「あの、すみませんでした……」


私が頭を下げると、岸谷先輩は先に立って歩き始めた。


「あの、これ……」


私がシャツを脱いで返そうとすると、岸谷先輩は顔半分だけ振り返って言った。


「向こうに戻るまで着ておけ。
それより、なんか飲むもん買いに来たんだろ?」


「あ、はい」


あとを追って海の家にたどり着くと、岸谷先輩はお店の人に声をかけた。


「コーラ。河野は?」


「あ、えーと、じゃ、私もコーラ」