「岸谷先輩、運転うまいっすね。
教習所には高校卒業と同時に通われたんですか?」
「いや、卒業より前だな。
大学の合格発表のすぐあとに通い始めた」
「へえ。
あ、大学では体育会もサークルも入ってないんですよね?
せっかく岸谷先輩うまいのに、バレーやんないのもったいなくないですか?」
「べつに。
やりたくなったら、おまえらしごきに行けばいいんだし。
阿部にも顔出すように言われてるしな。
体育会なんか入っちまったら、それどころじゃなくなる」
「えー、そうなんすか。
じゃあ、いっそ俺らのコーチ、阿部先輩と一緒にやってくれないっすか?」
「コーチは二人もいらないだろ。
それとも阿部に不満でもあるのか?」
じろりとミラー越しににらまれ、南君は慌てて体を縮めた。
岸谷先輩と阿部先輩は仲がいいからなあ。
下手なこと言ったら阿部先輩に筒抜けになってあとが怖いよ、南君。
「いえいえいえ、とんでもないっす!」
黙って聞いていたけど、南君の慌てぶりがおかしくて真菜香と顔を見合わせて笑ってしまった。
教習所には高校卒業と同時に通われたんですか?」
「いや、卒業より前だな。
大学の合格発表のすぐあとに通い始めた」
「へえ。
あ、大学では体育会もサークルも入ってないんですよね?
せっかく岸谷先輩うまいのに、バレーやんないのもったいなくないですか?」
「べつに。
やりたくなったら、おまえらしごきに行けばいいんだし。
阿部にも顔出すように言われてるしな。
体育会なんか入っちまったら、それどころじゃなくなる」
「えー、そうなんすか。
じゃあ、いっそ俺らのコーチ、阿部先輩と一緒にやってくれないっすか?」
「コーチは二人もいらないだろ。
それとも阿部に不満でもあるのか?」
じろりとミラー越しににらまれ、南君は慌てて体を縮めた。
岸谷先輩と阿部先輩は仲がいいからなあ。
下手なこと言ったら阿部先輩に筒抜けになってあとが怖いよ、南君。
「いえいえいえ、とんでもないっす!」
黙って聞いていたけど、南君の慌てぶりがおかしくて真菜香と顔を見合わせて笑ってしまった。


