先輩★内緒の片思い

歓談がはじまると、私は女バレの3年の先輩や顔見知りのOG数人に囲まれて、サプライズで泣いてしまったことをからかわれた。


でも、そのからかいの言葉はとても温かくて、私はすごく幸せだった。


一人のOGがさっきの舞台の映像のことを話題に上らせた。


「もう一人の主役はどこに行ったのかしら?」


会場を見回すと、岸谷先輩は奥の方でたくさんの女性に囲まれていた。


「すごい人気だね、岸谷君は」


岸谷先輩より年長のそのOGは笑ってそう言いながら、岸谷先輩の方へ行ってしまった。




やっぱり先輩、モテるんだなぁ。


私は遠くから見ているだけで、近づくことはできなかった。




岸谷先輩、やっぱりかっこいいな。


さっきの映像を見て、ますますそう思った。


でも、先輩には葉子さんがいるんだし、私のことなんてどうせからかいの対象くらいにしか思ってない。


あの日のことをまだ許せない気持ちもあった。


でも、女の人に囲まれている岸谷先輩を見るのもなんか面白くなくて……


私は自分の気持ちを持て余していた。