先輩★内緒の片思い

なんだか悔しいような気もしたけど、今はとにかく飲み物を運ばなくちゃ。




私は先輩に促されるまま、助手席に乗った。


「すみません、いつもご迷惑ばかりかけてしまって……」


私が頭を下げると、岸谷先輩は私の顔をちらっと見て言った。




「河野の役に立てるんなら、俺は何でもするよ」




ドキン。




え……?


私はどぎまぎして視線を泳がせた。


先輩、なに言ってるの?


また私をからかってるの?


でも岸谷先輩はすぐにエンジンをかけて車の運転に集中してしまい、私のことなど見てもいないようだった。