先輩★内緒の片思い

「岸谷先輩!
本当に出てもらえるんですか?」


南君が今にもすがりつかんばかりに先輩を見た。




代役を申し出てくれたのは、岸谷先輩だった。




「ああ、だがこの格好じゃできない。
南、ジャージ貸せ」


「はい!」


南君は目を輝かせた。


岸谷先輩は私を見た。




ドキン!




岸谷先輩と目が合うだけで、私の心臓は飛び跳ねる。


しかし、先輩は私の胸中などまったく意に介さぬ様子で、冷静な声で言った。


「河野、すぐに着替えてこい。
少し練習するぞ。
あのカンペ、持って来てるか?」