先輩★内緒の片思い

「いいえ、違います!
つきあってません」


それはきちんと否定しておかないと。


「ふうん」


「私と武内は去年も今年も同じクラスで、同じバレー部のキャプテンっていうのでわりと仲はいいですけど、それだけですから」


私は『それだけ』を強調した。


「そうか」


「はい!」


って、私、むきになりすぎたかな。


「じゃあ、あれか。
真菜香が南ねらいってことか」


うっ。


それは……


私は肯定も否定もできず黙った。


でも、黙っていたら肯定したのと同じだよね。


何か言わないと。