先輩★内緒の片思い

◇◇◇・・……



「あの、ありがとうございました」


私は浴衣も拭くとタオルをたたんで横に置き、岸谷先輩にお礼を言った。


岸谷先輩は運転しながらちらっと私を見ると、「膝にかけておけ」と答えた。


拭いたと言ってもまだ浴衣は乾いたわけではなかったし、ぴったり貼り付いた浴衣が体のラインを強調してるようで恥ずかしかったので、私はありがたくタオルを膝にかけておくことにした。


きっと、岸谷先輩は私の浴衣姿なんて気にしちゃいないだろうけど。


私はさっきからドキドキしっぱなし。


先輩ったら、急に私の髪の毛を拭いてくれたり、着替え始めたり、背中拭けって言ったり。


私はこんな狭い密室の中に一緒にいるっていうだけでもドキドキなのに。


先輩はきっと私のことなんて真菜香と同じように妹みたいにしか思ってないんだろうな。