先輩★内緒の片思い

うわあ、びしょびしょになっちゃった。


巾着からハンカチを出して顔を拭きながら、駐車場の周りを見回してみた。


しかし、そこにも真菜香たちはいないようだった。


駅に向かったのかな?


運転席に乗り込んだ岸谷先輩は後部座席に手を伸ばし、スポーツバッグからタオルを出して渡してくれた。


「使え」


「ありがとうございます」


小さなハンカチではまるで役に立たなかったので、私はありがたくタオルを使わせてもらった。


その間に岸谷先輩はケータイで電話を掛け始めた。




葉子さんに掛けてるのかな?


先輩はしばらくケータイを耳に当てていたけどつながらなかったようで、いったん切って掛け直した。


「おう、真菜香か?
今どこにいる?」


今度はつながったみたいだ。