先輩★内緒の片思い

「優希、どうしたの?
トイレ?」


真菜香だけは私の様子がおかしいのに気づいたようで、小声で聞いてきた。


「ううん、大丈夫」


そう答えたけれど、でもやはりじっとしていられなくて、私は誰にともなく言った。


「あ、そうだ、私、屋台で何か食べ物買ってきますね!」


「え、それなら俺行くよ」


南君が言ってくれたけど、私はさっと立ち上がった。


「平気平気、南君はそこで待ってて!」


「え、ちょっと優希、じゃあ、私も行くよ」


そう言う真菜香も私は押しとどめ、とっとと歩き出した。


背後では、葉子さんが岸谷先輩に何か言っているようだった。


私は、そんな二人の会話も聞きたくなくて、小走りに屋台の出ている方へ向かった。