全力疾走のかいがあったのかなんとか間に合い、体育館の中に入ると新入生が大集合していた。


「うわっ人多すぎて気持ち悪くなりそう…。」


「吐くなら外行ってよね」

「そこは心配してよ〜!!」


「はいはい」


ふと、舞台を見ると王子が立っているらしい。背伸びしても見えないため諦め。


“───キーン”


マイク音と同時に王子が話し出した。



「え〜、皆さん少し静かにしててくださいね。」


すると、全生徒が黙った。


さすが王子様…、一瞬で皆を黙らせちゃったよ。


「これから皆さんに部活を決めてもらいます。静かに座って見ていてくださいね?」


そう言い終わると微笑む王子に女子は皆ドッキン。


王子は「それでは。」と言ってどこかへ行ってしまっい、それっきりで放課後になるまで王子を見ることはなかった。


少し残念に思いながら舞ちゃんと帰ろうとしていると誰かに呼び止められた。