「ねぇよ」 「さらっと言うなや」 「もういいだろ。そろそろ行こうぜ」 「そうだな」 そう言ってあたしは歩き始めた。 …なのに着いて来る。 「何だよ」 「別に。俺こっちだし」 と言ってスタスタとあたしを抜かしていった。 …エレベーターの中… 「お前んちってどこの部屋だよ」 「俺?304だよ」 「うっそ」 「そっちは?」 「305」 「やっぱな。話し声丸聞こえだったぞ」