今日もまた、ここへ来てしまった。

私の肌を照らす日射しが
日に日に強くなっていることを感じた。

アスファルトからの熱で、私が歩いてきた道はすでに陽炎に包まれていた。


私は逢いたいという思いを抑えきれず、自動ドアへと歩みを進めた。

自動ドアが開き、病院に入った途端に吹き出す冷気に思わず目を細めた。


受付の人とは、何度も通い詰めるうちに、もうすでに顔見知りになっていた。


「はるちゃん、今日もお疲れ様。」

私のことも、あだ名で呼ぶ仲になっていた。

「ありがとうございます。悠哉は病室に居ますか?」


私は愛しい彼に毎日会いに来ている。

「うん、居るわよ。」

「わかりました。」


そう言って
少し早足で
悠哉の居る病室に向かった。