「それでもいい…」 「…え?」 「俺が姫のそばにいて 姫を守ってあげるから…」 そう言うと 朱李の瞳から涙が 少しずつ流れてくる。 「そんなこと言わないで… 姫には… 姉さんには龍がいるのに」 それでもいい… どんな形でも 姫のそばにいたいから… 「俺は一生片想いでもいいから… どんな形でもいいから 姫の近くにいたいんだ… 姫の笑顔が見たいんだ」 そう言って 朱李を俺から離す。 「今まで傷付けてごめん」 朱李は首を横にふる。 「今まで騙してごめん…」 「…私も…」