僕の白雪姫



「カツキも…連時も…
なんで私を愛してくれないの!?」






「も…やめ…」






早く…
早く助けないと…







早くっ!







その時
俺よりも先に
病室の中に入っていた
誰かがいた。







「やめろ!朱李!」






そいつは
病室に飛び込んですぐ
姫を朱李から離す。







「なんで…ここ…にいるの…?」






「そうよ!なんで…
なんであんたがこんなところにいるのよ!
龍!!」






俺よりも先に
飛び込んでいって
姫を助けたのは龍だった。





俺も龍に続いて
ゆっくりと病室に入った。





「連時!」
「連時くん!」







二人は同時に
俺の名前を呼んで
朱李は俺から顔を反らした






「なんでお前は二人を止めなかったんだよ!?」






「…っ」






『震えが止まらなくて
あの場所から
身動きが取れなかった』
そんなこと
言えるわけない。






龍は
俺をものすごい目付きで
睨んでいる。






もしも
龍がきてくれなかったら
姫は…






「お前には…
姫は守りきれない!」