僕の白雪姫



「さっきなに話してたんだよ?」





後ろにいる
衣希と話すために
上を向く。





衣希がオカマじゃなかったら絶対彼女にしてたのにな…。
ちょっと残念。
胸ないし…





「その前に連時…どこ見てんの?」





「?…胸だけど」





ゴンッ!!
バチンッ!!
ガリッ!!





おもいっきりやられた。
ぐーで殴られ
ぱーで叩かれ
最後は
爪をたててひっかかれた。…痛い
心じゃなくて顔が…。





「変なとこ見ないでよ」





「す…すいません」





くそ…
胸ないくせに。
俺の美しい顔をこんなにしやがって…。
最悪だ。





もっと文句を言ってやろうと思ったけど
俺の美しい顔がこれより
変にされたら困るから
何も言わないことにした。




「で?なんの話してたんだよ?」





俺がそう言うと
ちょうどエレベーターがきて扉が開く。
そこには誰か乗っていた。




「あら?この前転校してきた龍くん?」





「あ…こんにちは」





龍は笑顔で
衣希に頭を下げて
エレベーターを降りる。
まさか…
姫のところにいく気なのか?